2023年9月5日(火) 10:28~10:48
於:党本部平河クラブ会見場
【冒頭発言】
役員会・役員連絡会、更に党改革実行本部の女性登用のPTの概要をご報告いたします。
役員会について、岸田総裁からは、昨日の公明党山口代表との党首会談では、幹事長・選挙対策委員長、また、都連会長でもある政調会長をはじめ役員の皆様方に、ご尽力いただいた自公の選挙協力について、新たな合意文書を締結することができた。改めて感謝申し上げる。引き続き、自公の強固な連立のもと、政権を運営していく。
ガソリン、灯油等の激変緩和措置に関して、党において早期に提言を 取りまとめていただき感謝申し上げる。提言を踏まえ、新たな激変緩和措置について9月7日から発動し、リッター175円程度の水準を10月中にも実現したい。また、電気・都市ガスの激変緩和についても党の提言を踏まえ、経済対策を策定し、実行するまでの間は、支援を継続することとした。物価高から国民の生活を守る強い決意で、経済対策の検討を進める。
中国による水産物輸入停止から、日本の水産業を守るため、すでに用意してある基金に加え、特定国依存を解消する緊急支援事業も用意し、総額1007億円の5本柱の政策パッケージを取りまとめた。スピード感をもって、引き続き水産業を守るため万全を期してまいりたい。
2025年大阪・関西万博について、パビリオンの建設の遅れなど進捗状況が極めて厳しいことを、政府、大阪府、大阪市、万博協会、そして経済界と共有し、オールジャパン一丸となって全力をあげて進めることを確認した。あわせて、万博協会の体制も強化することとした。
9月1日には、感染症の発生初期段階から迅速な措置を講じる司令塔として、内閣感染症危機管理統括庁を創設した。また、同日には、関東大震災から100年となる節目でもあった。災害や感性症危機には平時から備えなければならないことを、こうした機会に覚悟を新たにしたいと思う。
9月は外遊が多くなり、いろいろと日程が窮屈になるが、役員のみなさんにおかれては、引き続き政権運営、そして情報発信等においてご協力をお願いする。
私(茂木幹事長)からは、先週30日、わが党所属の島村大参議院議員が逝去されました。慎んでご冥福をお祈りする。なお、葬儀については、家族葬として、昨日執り行われました。
先週、政調において「燃料油対策の策定に向けた緊急提言」を取りまとめ、政府に申し入れを行いました。政府には、ガソリン価格などの激変緩和措置を適切に運用してもらいたいと思う。
岸田総理が本日よりインドネシアとインドを訪問し、ASEAN首脳会議、G20サミットに出席する。今年、日本との友好協力50周年の節目を迎えたASEANは、自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向け、ますます重要性を増している。また、G20議長国のインドと緊密に連携し、G7広島サミットの成果をG20サミットにつなげていくことが重要である。G7議長国として、引き続き総理のリーダーシップに期待している。
衆院選の東京での自公の選挙協力について、内外の厳しい環境変化に対応できる安定した政権運営が重要との大局的見地から、岸田総裁と山口代表の党首協議が行われ、昨日、両党の党首・幹事長会談で、お手元に配付した合意文書を取り交わした。
今回の合意を踏まえ、東京29区において、自民党として公明党の公認候補者を全力で支援し、また、他の選挙区においても自公の選挙協力をしっかりと進めていきたいので、よろしくお願いする。
髙木国対委員長からは、ALPS処理水の放出につき、8日(金)に3時間程度、経産委員会と農水委員会の連合審査を行う。
野上参議院国対委員長からは、東京電力福島第一原発のALPS処理水放出に関し、先週、国対間協議を行い、9月8日(金)、午前の衆議院に続いて、13時から3時間コースで連合審査を行うことで合意した。
関口参議院会長からは、島村大議員の突然の訃報に驚くばかりである。特に厚労関係で尽力なさって、今後の参議院自民党を支えていっていただけると期待していただけに、残念な気持ちでいっぱいである。心からご冥福をお祈りすると。
世耕幹事長は、参議院の派遣により海外出張中のため、丸川参議院幹事長代行から代わりに発言がありました。島村先生の訃報に接し、私からも哀悼の誠を捧げる。
島村先生の逝去により、参議院自民党の所属議員数は、117名となった。先ほど幹事長より葬儀のご報告があったが、改めて、地元、神奈川でお別れの会を行う予定なので、よろしくお願いする。との発言がありました。
森山選対委員長からは、一昨日に行われた岩手県知事選挙では、わが党県連が支援した新人の 千葉絢子候補が、過去の知事選よりも大きく得票を伸ばしたが、現職の壁は厚く、残念ながら当選には至らなかった。
一方、同日行われた岩手県議会議員選挙においては、わが党は議席を伸ばし、引き続き、県議会第1党の座を確保した。各位のご支援ご協力に感謝申し上げる。との発言がありました。
萩生田政調会長からは、先週、政調全体会議、政調審議会を経て「燃料油対策の策定に向けた緊急提言」を取りまとめ、8月30日に私から総理に申入れを行った。
総理からの指示を踏まえ、今回は燃料油に絞った提言としたが、党内の議論では、電気・ガスをはじめ、食料品価格等の高騰への懸念や、継続的な賃上げにも取り組むべきとの声があった。秋の経済対策に向け、今後も、これらの課題について議論を続けてまいりたい。
今週の政調審議会は、本日10時30分より開催。政府への提言1件の審査を行う予定である。来週以降は未定。との発言がありました。
遠藤総務会長が外遊中のため、金子総務会長代理から発言がありました。
今日の総務会は、行わない。今後については諮るべき案件が出てきたら、開催することになるとの発言がありました。
その後の役員連絡会では、各役員より役員会と同様の発言に加えて、
石田広報本部長からは、直近の世論調査結果について、説明がありました。
役員会・役員連絡会の概要は以上です。
冒頭申し上げた通り、党改革について1点ご報告します。先ほど、党改革実行本部のPTを開いていましたが、昨日、総理に面会して、党改革実行本部がこれまで2年間進めてきた一連の改革、昨年の党大会での党則の改正、役員任期の制限であったり、4つの党則改正。更には、ガバナンスコードの策定等々を進めてきた。今年に入ってからもリバースメンター制度であったりとか、今議論をしている女性議員の育成、登用等に関する基本計画、この策定等を行ってきた。これまでの経過について、これまでも適時報告をしてきましたが、改めて報告をさせていただきました。
その上で、今日、党改革実行本部の「女性議員の育成、登用に関する基本計画実行PT」の役員会を開催しまして、4つの具体策の要項を決定しました。
先ほどもお聞きいただいたかと思うのですが、1つ目は、「女性議員の育成、登用に関する基本計画」の各都道府県連での実行体制の構築、2つ目は、女性議員・候補者に関する情報を集約した「女性候補者人材募集サイト」、これをつくっていくと、それによって出来るだけ多くの女性候補というか、女性の方々に自民党であったり、政治について関心をもってもらい、また様々な公募等に応募してもらうという、こういうきっかけとなるようなサイトを構築していくということです。そして3つ目は、政治を志す女性人材、いろんな公募等に応募していただいたり、女性未来塾等々で研修をしていただいたり、そういった女性人材を一元的にデータベース化し、また登録者についてはOJTなどを提供する「女性候補者人材データベース事業」、そして4つ目に、党所属国会議員、比較的若い議員を中心といたしますが、メンターとなり、新人の支部長に対して選挙前、選挙後も含めて助言・指導する「メンター制度」の導入であります。
いずれも、わが党の女性議員の割合を今後10年間で30%にするという野心的な目標達成に向けた取り組みの第一弾に加えて、第二弾のこの4つの施策で加速するものであります。昨日、総理からも 「時代は大きく変化している。党改革のいい流れを大事に、未来に向けて不断の改革を進めてほしい」とのお話がありました。引き続き、わが党は 党改革を進め、結果を出し、さらなる取り組みを進めていきたいとこんな風に考えております。
以上です。
質疑応答
- 朝日新聞です。今の党改革実行本部について一点お伺いします。メンター制度なのですけれども、具体的に今、現時点でどういった方を選考されるかというものはありますでしょうか。
- (牧島かれん事務局長): メンティー、メンターを受ける側に関しては女性の新人支部長をまず起点にスタートしていきたいという風に考えております。メンターの側については女性に限るものではございませんけれども、今幹事長からお話がありました通り、幹部の議員に関しては全国各地多くの同志の応援に回られるということもございますので、割と若い世代、衆参の国会議員で助言、サポートの体制を取ることが出来ればという風に考えております。
- TBSです。ライドシェアについて伺います。コロナ禍でドライバーが減少した影響もあり、ライドシェアの解禁論が自民党内で浮上しています。最新のJNN世論調査では、ライドシェア導入に反対の声が過半数を占めるなど、慎重論が多い現状もありますけれども、今後の議論のあり方、幹事長のお考えを伺います。
- おそらく時代というものは常に変化をしていくと、そういった中において、限られたキャパシティーというものをどう使っていくかという観点から、海外、国内においてもシェアリング・エコノミーが様々な面で進んできているのは事実だと思います。 そういった中で個々のシェアリング・サービスのあり方については、関係する事業者やユーザーの実態やニーズ、またそういったものを実際に運用できるかという技術であったり、システムの動向と、こういったものも見ながら、検討されるべきものと考えています。
- 読売新聞です。国民民主党の玉木代表が代表選で再選されました。連立入りも取りざたされていますが、この可能性について、幹事長はどのようにお考えでしょうか。
- 国民民主党とは、賃上げ・経済対策、安全保障問題、憲法改正など重要な政策について、わが党の方針と一致する部分も多いとそのように受け止めて参りました。わが国が直面する内外の諸課題の解決に向けて、今後も前向きな政策提案には誠実に対応しつつ、様々な取り組みを前に進めていきたいと思っております。
- 北海道新聞です。中国による日本産水産物の輸入停止の件についてお伺いします。福島第1原発の処理水の海洋放出に関し、中国は日本産の水産物を全面禁輸としております。岸田首相は4日に緊急支援策として新たに207億円を充てる考えを示し、計1007億円の対策費を投じますが、水産事業者は苦慮に立たされています。中国の全面禁輸について現状認識と、首相が発表した支援に関して期待する効果について幹事長のお考えをお願いします。
- 中国によります輸入停止措置、これは科学的根拠に基づくものでは全くなく、全く容認できるものではないと考えております。政府には、引き続き中国に対して不当な対応の即時撤回を強く求めてもらいたいと思います。
例えば北海道でも、ホタテ、この輸出であったりとか、この事業がどうなっているかと、こういう不安も大きいのだろうと思っております。国内消費の拡大であったりとか、風評対策をはじめとする水産事業者への緊急支援策、更には例えば殻剥きについても新しい設備を中国に置くのではなく日本で出来るような施設の整備の支援であったりとか、こういったことも含めて輸出の販路というのを他の地域に拡大をしていく。また国内の加工体制の強化など、様々な取り組み、支援策を進めていく必要があると考えておりまして、すでに用意しました800億円の基金に加え、今お話にありました、今回の政策パッケージで新たに追加した予備費207億円、合計で1007億円というものを活用して、こうした施策を早急に実行に移してもらうことを期待したいと思っております。
- 日経新聞です。旧統一教会についてお伺いします。政府は近く教団側に、宗教法人法に基づき過料を科し、10月にも解散命令請求をする方向であるという報道があります。解散命令請求の是非など、一連の対応についてご所見をお伺いします。
- 政府文科省では、これまで7回にわたって質問権を行使するなど、旧統一教会の活動の実態、問題点を明らかにするための対応を丁寧に進めてきたと思っております。引き続き、法令に基づいて厳正かつ適正に対応してもらいたいと、このように考えています。
- 朝日新聞です。少し先のことで恐縮なのですが、来年の総裁選についてなのですけれども、週末、世耕参院幹事長は講演の中で、来年の総裁選に向けて安倍派として岸田首相の再選に向けて支持していくことがコンセンサスだと思うという風に述べられました。あくまでも現時点でということなのですが、平成研、茂木派として来年の総裁選に向けて現時点で、どのように対応されるか、もし何かお考えがあればお聞かせください。
- 少なくとも私は今、幹事長です。そして、平成研の会長もやっております。幹事長としてこの内外の課題が山積する中で政権をしっかり支えていく、これが私の仕事だと思っております。