2024年7月23日(火) 10:14~10:26
於:党本部平河クラブ会見場
茂木敏充 幹事長
【冒頭発言】
本日の役員会・役員連絡会の概要を報告いたします。
岸田総裁からは、米国大統領選について、両党で大きな動きがあった。米国の選挙にかかわる事項について政府の立場からコメントすることは差し控えるが、日米同盟はわが国の外交・安全保障政策の基軸であり、大統領選の行方を高い関心を持って見ていく。
先週、第10回太平洋・島サミットを開催した。日本と太平洋島しょ国地域は、力による一方的な現状変更を許さないなど、価値・原則を共有するパートナー。協力関係を更なる高みに引き上げ、未来に向け「共に歩む」決意と具体的な道のりを示すことができた。
17日には、旧優生保護法の国家賠償請求訴訟原告団の方々と面会した。旧優生保護法の執行の在り方を含め、政府の責任は極めて重大なものがあり、政府を代表して謝罪を申し上げた。国会とも相談しながら、新たな補償の在り方について、可能な限り早急に結論を得られるよう、加藤大臣・小泉大臣に指示しており、先日より、超党派の議連の議論も開始されたと承知している。政府としても、議連とよく調整して検討を進める。
また、19日にはサーキュラーエコノミーの先進的な取組みを視察した。政府横断的に循環経済への取組みを加速するため、党からも提言のあった「循環経済実現に向けた関係閣僚会議」を新設し、月内に開催したい。
防衛省・自衛隊において、特定秘密の不適切な取扱いなど、複数の事案が確認され、国民の皆様から厳しい目が注がれている。木原防衛大臣のもとで防衛省・自衛隊の組織そのものを早急に立て直し、防衛態勢を万全なものとすべく、信頼回復に全力で当たる。
今週、パリオリンピックが開幕する。日本人選手の皆さんの活躍を祈念するとともに、日本や世界中の人々に大きな夢と感動を与えていただくことを期待している。
次回の役員会は、日程の都合でお盆明けの予定だが、経済再生はじめ諸般の「先送りできない課題」に休みなく取り組んでいく。
麻生副総裁からは、特段のご発言はありませんでした。
私(茂木幹事長)からは、私自身の日程でありますが、今月28日から8月4日にかけて、インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピンの4か国を訪問する予定。昨年の日ASEAN友好協力50周年の成果も踏まえ、アジアの脱炭素化、グリーン・トランスフォーメーションなど、様々な分野における連携を強化する機会にしたいと考えている。
来年度の予算編成に向けて、今週から「シーリング」の議論がスタートする。党としても、政府と連携しながら、年末の予算編成に向けた議論を進めていく。今後、重要政策の具体化を進め、新たな経済ステージへの移行や社会課題の解決に向け、しっかり取り組んでいきたい。
大雨の影響で、全国各地で河川の氾濫や土砂災害などの被害が相次いでいる。亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、被災された方々に心よりお見舞い申し上げる。政府には、被災者支援、被災地の復旧に全力を挙げるとともに、今後発生が懸念される新たな災害への対応に万全を期してもらいたい。
浜田国対委員長からは、先週、立憲と国対委員長会談を行い、防衛省の不祥事につき、今月中に閉会中審査を行うこと、旧優生保護法の立法措置と国会決議を行うこと、知事選等で問題になった件につき公選法を改正することの要請があった。
防衛省の不祥事の関係での、閉会中審査については、30日(火)の午前中に安保委員会を開く見込みである。
石井参議院国対委員長からは、先週18日(木)、そして19日(金)に、立憲民主と国対委員長会談を行い、防衛省の不祥事等に関係し、外交防衛委員会において閉会中審査を行うことで合意した。日程は、30日(火)13時から行う方向で、外交防衛の現場で協議することになった。
閉会中における委員派遣については、ODA沖縄北方特別委員会は、7月31日(水)、8月1日(木)に、北海道根室市に委員派遣を行い、北方領土の旧島民と意見交換等を行う予定である。
小渕選対委員長からは、25日(木)15時から選挙対策本部会議を開催する。来年の参議院選挙に向けて第一次公認候補者を決定したいと思うのでよろしくお願いしたい。
渡海政調会長からは、政調では、本日13時より政調全体会議を開催する。「令和7年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針」について政府側から説明を聞き、平場の議論を行う。本件については、順調に与党の平場の手続きが進めば、26日(金)の「政府与党政策懇談会」で政府側から最終案が示されるので、これを持ち帰り、党内手続きを進めたい。
今後の役員会、役員連絡会の予定ですが、次回の役員会は、8月20日(火)を予定しています。7月30日(火)、8月6日(火)、13日(火)はいずれも開催しない予定です。役員連絡会は、次回は8月6日(火)となります。来週7月30日(火)は開催しない予定です。
質疑応答
- フジテレビです。幹事長の外遊について伺います。先ほど、冒頭発言にも言及がございましたが、28日から予定されている東南アジア4カ国の訪問について、改めて、訪問先を東南アジアに選んだ理由や視察などの目的などについてお聞かせください。また、現地で予定されている要人との面会について、最新の調整状況をお聞かせください。
- 今回訪問します4ヵ国、いずれもASEANの加盟国でも主要国でありまして、近年、高い経済成長を実現しているところでもあります。また、この4ヵ国では、この1~2年で新しい政権に移行している、また、移行の途中ということであります。
こうした状況も踏まえながら、アジアの脱炭素化、GX、さらにスマートシティ、スタートアップの推進、こういった各国との連携強化を進めていきたいと思っております。
訪問先、まだ今、調整中でありますけれど、政府関係者との会談であったり、先ほど申し上げた通りスマートシティ、スタートアップを含めた現場の視察、さらには現地の日系企業関係者との意見交換などを予定しています。外交、安全保障、経済、文化など、幅広い分野の課題について、外務大臣時代よりも少しフランクな立場で、意見交換できればと思っています。
- フジテレビです。幹事長は、これまでの在任中も、米国や南米、ポーランドなどを訪問され、外務大臣時代の人脈も生かしながら、直接要人たちと面会することに注力されてこられました。昨日の講演では、自身の総裁選の対応と外遊は「全く別だ」という言及もございましたけれども、幹事長にとって、今回の外遊をどのような場としたいのか、お考えをお聞かせください。
- 各国との間で、良好な協力関係を築くためには、政府レベルだけではなく、議会、民間企業含め重層的な関係、これを構築していくことが極めて重要だと考えております。
私も昨年のゴールデンウイークには訪米いたしましたが、その際にも政府関係者、ブリンケン国務長官、サリバン補佐官に加えて、シューマー上院院内総務をはじめ、米国上院議員10名以上とも会談し、意見交換も行ったところであります。
今回も、おそらく新しい政権になった各国のトップ、閣僚と意見交換を行なう。そして、わが国として、これまでも良好な関係を持って、またこれからも脱炭素であったり、様々な分野で連携を強化していく。東南アジア各国との間で、一層の関係強化を図っていきたいと、こんなふうに考えております。
- TBSです。昨日の発言の関連でお伺いしたいのですが、昨日、幹事長が出演されたTV番組でご自身の総裁選への対応を受けて「最初に手を挙げることは絶対にない」というふうに仰られましたけれども、この発言の真意について改めて、「最初に」というのは、総裁を念頭に出処進退を明言されるまでご自身が表明される考えは無いということになるのでしょうか。
- 昨日申し上げた通りです。ご質問がありましたので、例えば若手から推されてすぐに手を挙げることがあるかと、こういうことだったと思いますので、私は最初に手を挙げることはないと、このように申し上げました。