2023年11月21日(火)10:15~10:30
於:党本部平河クラブ会見場
【冒頭発言】
役員連絡会の概要について報告をいたします。
茂木幹事長からは、本日、北朝鮮から海上保安庁に対し、人工衛星の打上げを行うとの通報がありました。北朝鮮が「衛星」と称したとしても、発射を強行することは、関連する国連安保理決議に違反するもので、わが国の安全保障に対する重大な挑発行為と受け止めています。
政府には北朝鮮に対して、挑発行為の自制、関連する国連安保理決議の順守を求めるとともに、情報収集や分析、そして国民の安全・安心の確保に万全を期してもらいたいと思います。
先週、岸田総理がAPEC首脳会議のため米国を訪問し、その機会に日米、日韓、日中首脳会談等のバイ会談も行われました。ロシアによるウクライナ侵略の長期化、中東情勢の一層の緊迫化をはじめ、国際社会が複合的な危機に直面する中、自由で開かれた国際秩序の維持、世界経済の持続的発展と繁栄に向けて、各国と意思疎通を深める重要な機会になったと思います。
昨日から衆議院で補正予算の審議が始まり、代表質問では、わが党から西銘幹事長代理が質問に立ちました。経済対策を一日も早く国民の皆様にお届けするため、補正予算の速やかな成立を期したいと思います。役員各位のご協力を改めてお願い致します。
先週金曜日、総裁直属機関として新設された「安定的な皇位継承の確保に関する懇談会」の初会合が開かれました。政府の有識者会議が一昨年12月に取りまとめた報告書について政府側から説明を聴取し、基本的な認識を共有した上で、今後の進め方について議論を行いました。
皇室の在り方はわが国の根幹を成す重要な課題であり、静ひつな環境の下、今後しっかりと議論を深めて参りたいと考えています。
今般成立した「改正給与法」に関連し、国会議員の12月期末手当についても、改正給与法に歳費法が連動していることから、18万7600円の引き上げが行われます。
政府においても、今回、国民の不信を招くことのないよう増額分を全て国庫に返納することを申し合わせたことに鑑み、わが党においても、今後、党所属国会議員の12月期末手当の引き上げ相当額を歳費から、いずれかの公益団体等に寄付するという形にさせていただきたいと存じます。ご理解の程、何卒よろしくお願い致します。
髙木国対委員長からは、昨日の本会議をもって、新規提出の閣法10件と条約1件はすべて参議院に送付し、参議院で継続となっていた議案2件も成立させることができた。補正予算につき、本日と明日の2日間で基本的質疑14時間、一巡を行う。24日金曜日は締めくくり質疑2時間50分で合意しており、採決と緊急上程につき協議中である。
補正関連の総務委員会「地方交付税法」と文科委員会「JAXA法」、また地域こどもデジタル特の「給付金差押禁止法」は、補正予算可決後に採決し、緊急上程する方向で調整中である。
旧統一教会の「被害者救済法」については、自公国案・立憲案・維新案を法務委員会に付託し、補正予算可決後すみやかに審議入りする。その後、文科委・消費者特との連合審査を経て、採決を行うことになると思うが、現在協議中である。
細田前議長に対する追悼演説は、山口議運委員長が行うことにきまった。日取りは調整中。
野上参議院国対委員長からは、昨日、衆議院において本会議における財政演説・質疑、そして予算委員会における補正予算の趣旨説明を行った。予算委員会については、衆議院の状況を見ながら、参議院の審議に向けしっかり進めて行きたいと思っています。極めてタイトな国会日程だが、衆議院と緊密に連携して臨んで参る。
関口参議院会長からは、衆議院から補正予算が送付されたら、速やかに成立できるよう、しっかり準備を進めて参る。衆議院と緊密に連携して取り組んで参るので、引き続きよろしくお願いする。
世耕参議院幹事長からは、衆議院の皆さんには、補正予算の審議に尽力いただき、心から敬意を表す。参議院としても、いつ送られても良いように、しっかり準備を行っていくのでよろしくお願いする。
明日22日水曜日11時30分より、比例代表議員を集め、高知県知事選挙・高知市長選挙・京都市長選挙に関する打合せ会を開催する。茂木幹事長、小渕選対委員長をはじめ本部役員にもご出席いただくことになっており、感謝申し上げる。同選挙必勝のため、参議院としても全力を尽くしていくのでよろしくお願いする。
小渕選対委員長からは、年内最後の知事選挙となる高知県知事選挙は、今週末の11月26日日曜日に投開票日を迎える。同日選挙となる高知市長選挙と併せ、最後まで、役員各位のご支援、ご協力をお願い申し上げる。
萩生田政調会長からは、今週の政調審議会は、本日10時から開催。議員立法2件および政府への提言2件の審査を行う。了承した法案については、速やかに総務会にお諮りしたい。
本日審査する議法の一つは、与党の「実効的な被害者救済の推進に関するPT」での議論・検討を踏まえた法案。本件については、協議の結果、国民民主党も提案者に加わることになっており、手続きが順調に進めば、本日中にも提出したいと考えている。
森山総務会長からは、総務会は、本日11時より開催。案件は、人事案件ならびに、政務調査会からの議員立法2件の審議を予定している、との発言がありました。
平井広報本部長からは、直近の世論調査結果について、説明がありました。
役員連絡会の概要は以上です。
質疑応答
- 毎日新聞です。内閣支持率についてお伺いします。弊社の11月の世論調査では、内閣支持率が21%と岸田内閣発足以来、過去最低となりました。不支持率については74%となり、70%台となるのは麻生内閣時代の2009年2月以来となります。今後、支持率の改善に向けてどのような課題にとりくむべきか、幹事長代行のお考えをお聞かせください。
- 世論調査の結果については、常に真摯に受け止めなくてはならないと思っています。毎日新聞の調査では、所得税・住民税減税を「評価しない」と答えた方が66%と、新たな総合経済対策の内容が十分に国民に伝わっていないことがその要因の一つだと思います。
まずは、物価高対策に最優先で取り組まなければならないと思います。昨日から審議が始まった補正予算を1日でも早く成立させ、国民生活を守るための様々な施策を早期に実行に移して参りたいと考えています。
同時に、経済構造の転換によって、投資を拡大し、物価上昇を上回る賃上げを実現していく必要があります。そうした経済好循環の考え方についても、引き続き国民の皆様に対して丁寧に説明していくことが必要だと考えています。当面の課題の対策、そして中長期的なものというものもあると思いますので、その辺のことをしっかり分かりやすく、説明する必要があると思っています。
常に申し上げていることではありますけれども、自由民主党の支持率についても、それが急上昇するような、特効薬の様な物は存在しないと思っております。草の根の政党として、国民政党としての原点を決して忘れることなく、国民の皆様の声に真摯に寄り添い、山積する内外の課題に一つずつ、しっかりと取り組んで行くことが重要だと思っております。
臨時国会開会中ではありますけれども、週末も利用しながら各人がそれぞれの地域でこの総合経済対策を説明する、そして先ほども申し上げましたけれども当面の経済対策、そして中長期的な構造転換、そして構造転換が出来た時にはどういう形になるのかということも含めて、時間軸も入れながら説明をしていく必要があると思っております。
- 読売新聞です。弊社の世論調査でも岸田内閣の支持率が急落しています。党内でも首相の政権運営への不満も高まっていますが、代行自身どのように受け止めていらっしゃいますか。
- 党内外からのご批判、またご意見というのは、真摯に受け止めなければならないと思っています。ただ、党は活発に議論する場ですから、それらも含めて、善後策も含めてしっかりと議論をしていく、溜まったものをしっかり議論の場で出していくことが重要であると思っています。先ほど申し上げましたけれども、信頼をいただくには近道はないということでありまして、それぞれがやはり週末を利用して地元に帰り、出来るだけ多くの方にお会いをしながら、そういったものを段階的な対策であるということも含めて説明していくことが大変重要な事であると思っております。ただ、党としては一つにまとまってやっていくということが党の在り方ですから、色んなご議論があるのは承知しております。その議論をどう皆さんと共有していくか、その上で、対策というのが出てくるものだと思っています。
- 朝日新聞です。先ほど、幹事長代行の方からも経済対策について中々上手く伝わっていないことも一つの要因というお話でしたけれども、今回特徴として支持率が下がったことに加えて不支持率が各社、上がっている傾向が見られるのですけれども、積極的に支持しない、不支持が上がった理由については、代行自身、どのように分析されていますか。
- 私の分析というよりも先ほど言ったように総合経済対策にご理解いただくような、こちら側の責任として説明をしっかりしていくということが重要だと思いますし、それだけ今の経済状況が厳しいものだということの受け止めであると思っています。
- 共同通信です。救済法案について、冒頭ご紹介がありましたが、今日立憲民主党と日本維新の会がそれぞれ別々に提出していた財産保全法案を一本化する方針で一致しました。今後、与野党で修正協議などはどのように考えていらっしゃるかお伺いします。
- 先ほど、国対委員長からの発言の報告でお話しましたけれども、審議入りをするということで、その中で国対ベースで、そういったものもあるのかもしれません。まずは法案を提出して、そして、審議をしていく、その中でより良いものを作るための手法として、そういったものがある可能性はあるということです。
- TBSです。自民党の5派閥の政治団体が政治資金パーティーの収支を2018年から21年分の政治資金収支報告書に計約4000万円を過少記載したとする告発状を受け、東京地検特捜部が派閥の担当者らに任意で事情を聴取していることが分かりました。過少記載の事実関係への受け止めと、今後党として、各派閥に会計の見直しなど対応を求める考えはあるかお伺いします。
- 本件は捜査機関の活動内容に関わるものでありますので、コメントは差し控えたいと思います。
その上で一般論として申し上げさせていただければ、政治資金収支報告書の訂正があった場合には、まずは各政治団体がそれぞれの責任において、その原因を点検し、必要な対応を行うべきであると考えております。
私自身含めて、個人も政治資金報告書というのを出しておりますし、それぞれの責任においてしっかりと説明をしていくということだと思っております。
- 共同通信です。安定的な皇位継承に関する懇談会に関してお伺いします。先週、初会合を開かれましたが、今後の日程、次回の日程、年内に開催するかどうかも含めて、もし決まっておりましたら、教えてください。
- それは決まっていません。これから議論をする中で麻生副総裁が会長として、そういった方向性についても決めていくものだと思いますし、中身によってそういったスケジュールが決まってくるのだと思います。