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役員会後 茂木幹事長記者会見

2023年6月19日(月)17:47~18:13
於:党本部平河クラブ会見場

茂木幹事長

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【冒頭発言】

本日の役員会の概要を報告いたします。
岸田総裁からは、1月の開会からの5か月間の国会論戦も最終盤となり、いよいよ21日(水)には会期末を迎える。財確法などの重要法案も無事成立し、すでに今国会への内閣提出法案の60本中、58本が成立している。
また、先週金曜日には一部の野党から内閣不信任案が提出されたが、即座に粛々と否決することができた。皆様のご協力に感謝する。通例にしたがい、会期末を迎えるにあたり会見を開き、これまでの成果と今後の課題を国民の皆様に説明することを予定している。
先週決定した「こども未来戦略方針」、「新しい資本主義実行計画」、「骨太の方針」も、まさにこれから具体化・実行フェーズを迎える。岸田内閣として、与党との緊密な連携の上で、政策をしっかりと実行していく決意である。
先週15日(木)の、2発の弾道ミサイルをEEZ内に発射した一連の北朝鮮の行動は、断じて容認できない。日韓関係は急ピッチで本格的に正常化しつつあり、日米韓での緊密な連携の下、情報共有をはじめ、複雑化する安保環境に更に踏み込んで対応していきたい。日米韓の首脳レベル会合は、広島では短時間行なったところであるが、近いうちに米国でじっくり行いたいとの提案がなされている。
今年も、まもなく折り返しを迎える。改めて、役員各位のご協力に感謝するとともに、国内外の諸課題に一致結束して当たっていくよう、引き続きのご協力とご尽力をお願い申し上げる。
麻生副総裁からは、特段のご発言はありませんでした。
私(茂木幹事長)からは、先週金曜日、立憲民主党が単独で提出した「内閣不信任決議案」は、衆議院本会議で、野党も含め圧倒的多数で否決した。引き続き、先送り出来ない課題解決、政策実現に全力で取り組んでいきたい。また、参議院では「財源確保法」等の重要法案が可決・成立した。参議院の皆さんには、タイトな日程の中、ご苦労いただき、改めて感謝申し上げる。
先週金曜日に、支部長選任会議を開いた。10増10減対象の和歌山、山口、長崎について新たに支部長を選任しました。これで、減員区については全ての支部長が決定した。10増10減対象区以外も含め、支部長の決まっていない選挙区は残りわずかとなり、現在、各都道府県連で公募等の候補者選定手続きを進めてもらっている。今後、選任作業をさらに加速化していきたい。
来月8日、故安倍元総理の一周忌法要が、増上寺で執り行われます。これに伴い、自民党、清和政策研究会、安倍家の合同により、一般の献花もお受けすることとなりました。13時から16時の間で、国民の皆様からも一般献花、弔意をお受けする予定です。
先週金曜日、「骨太の方針」が決定した。これまで政調を中心に精力的に議論を進め、外交・安全保障の強化、「人への投資」「成長分野への投資」をはじめとする新しい資本主義の加速、少子化対策の抜本的強化など、わが国が直面する内外の諸課題の解決に向けた取組みがまとめられている。この「骨太の方針」を基に、来年度の予算編成に向けて、政府・与党連携しながら、さらに議論を深めていきたい。
国会も残り3日となった。最後まで緊張感を持って、残された法案の成立を期してまいりたい。
髙木国対委員長からは、先週は、内閣不信任決議案の否決にご協力いただき、改めて感謝を申し上げる。維新と国民民主も反対にまわり、圧倒的多数で否決することができた。
いわゆる委員長手当の廃止につき、明日の議運において関連法案を起草のうえ、13時の本会議に緊急上程して参議院に送付させていただく。施行は次の国会からを予定している。
21日(水)も13時の本会議をセットする。特に案件がなければ、閉会中審査の手続きを行う。
野上参議院国対委員長からは、先週16日、本会議において、今国会における最重要法案である防衛力強化財源確保法案、そしてLGBT理解増進法案、刑法を含む5委員会6件の採決を行なった。皆様のご協力に心から感謝申し上げる。
本日は、ODA・沖北特別委員会を13時に開会し、質疑の後、ODA大綱に関する決議を行なった。明日20日(火)は、財政金融委員会を10時に開会し、休眠預金活用法案の趣旨説明・採決を行う予定。明後日21日(水)の会期最終日は、行政監視の報告・質疑、議了案件・採決を行い、その後、請願、会期末処理を予定している。
残る会期は本日を含め3日間となった。衆議院と連携を密にして臨んで参るので、よろしくお願いしたい。
関口参議院会長からは、いよいよ会期末を迎えるが、緊張感を持って、国会運営を行って参りたい。引き続き、よろしくお願いしたい。
世耕参議院幹事長からは、先週は、重要法案を成立させることができ、おかげさまで大きなヤマを越えることが出来た。衆議院側の協力にも感謝する。残り2日間、最後まで気を引き締めて取り組んでいくのでよろしくお願いしたい。
秘書に対する暴力事件の報道があった高野光二郎議員が、先週、議員辞職を表明した。具体的な手続きは閉会後になるが、いずれにしても、秋に補欠選挙が行われることになる。お世話をかけることになるが、よろしくお願いする。
森山選対委員長からは、10増10減に伴う支部長調整に関し、先ほど茂木幹事長からお話があったが、先週16日(金)に和歌山、山口、長崎の支部長を決定し、「減員区」の調整はすべて終了した。10増10減の関係、残る選挙区は「7」となっている。10増10減以外も、支部長空白となっている選挙区をできるだけ早期に調整を行なっていきたい。
本日、萩生田政調会長は日程の都合で欠席したので、今村政調会長代理から、「骨太の方針」、「新しい資本主義の実行計画」、「規制改革実施計画」については、6月13日の政調全体会議で、萩生田会長への一任を取り付け、政府側との最終調整を行なった後、15日(木)の政調審議会で了承、16日(金)の総務会でもご了承いただき、同日夕刻に閣議決定された。
今週は、政調審議会の開催は予定していない。
遠藤総務会長からは、先週16日(金)の総務会で、「120万党員獲得運動推進要綱」ならびに「骨太の方針」など6件を了承した。
明日の総務会は取りやめとし、その後については、案件の状況に応じて開催したい。
以上が役員会の概要ですが、それ以外で2点。
まず私の予定ですが、今週末24日(土)は、長崎県の県連大会に出席する予定です。また、25日(日)には、栃木県の日光で行われる「G7男女共同参画・女性活躍担当大臣歓迎レセプション」に出席する予定です。
それからもう1点、党改革実行本部の関係ですが、別に先程の「大臣歓迎レセプション」が開催されることに合わせてということでは全くないのですが、先週15日の「党改革実行本部・総会」で取りまとめた「女性議員の育成、登用に関する基本計画」について、先ほど役員会の前に、岸田総裁に報告を行い、了解を得たところであります。
今回の基本計画では、今後10年間で、まず、国政におけるわが党の女性議員の割合を30%まで引き上げる。こういった高い、野心的な目標を掲げています。そして、目標を掲げるだけではなくて、それを具体化していかなければならない。その実現に向けた具体的な取組みとして、女性候補者に対する支援金制度や、都道府県連への「女性候補者奨励金制度」を創設することにしています。また、これは男女問わずということでありますが、子育て中の新人候補者に対して、ベビーシッターや一時保育の利用料等を手厚く支援していきます。手厚くということでありますが、これまで様々な政党が行なっている支援策とはケタの違う支援をしていくということであります。
女性、若者活躍の視点からも、目標達成に向け、今回の基本計画を速やかに実行に移していきたいと考えています。
以上です。

質疑応答

Question
朝日新聞です。先ほど、幹事長からご紹介がありました女性の比率の目標なのですけれども、初めて女性議員の数値目標を盛り込まれました。幹事長就任直後も、女性議員を増やすということ、それから再三、党改革、党運営においても、政策においても保守政党でありつつ、一番の改革政党でなければならないと述べられていました。今回の基本計画を幹事長ご自身としては、どのように評価されているのでしょうか。
Answer
今回、やはり、ご質問にもあったように自民党、政権与党として保守政党であると同時に政策においても、また党運営においても一番の改革政党でなければならない。こういった基本的な考え方の下、これは私が党改革実行本部長に就任をしたときに総裁からもご指示を受けた点でありますけれど、上川座長であったり、今回PTの責任者をやっていただいた牧島かれんさんはじめ、今日揃ってもらっているメンバーを中心に相当中心的な議論を行った上で、今回、初めて党として正式にこういった目標を掲げることが出来ました。更には、これをしっかり実現していくんだと、その為の支援策というのも盛り込んでいるところでありまして、レベルの違った改革と、これをしっかりと党として進めていきたい、こんな風に思っております。
Question
共同通信です。次期衆院選について伺います。先週、岸田総理が今国会での衆院解散は見送ると表明されました。10月には衆院議員任期が折り返しを迎えるわけですけれども、この週末に行った弊社の世論調査では、内閣支持率が40.8%と、先月のサミット直後の調査と比べて下落しています。これは報道各社でも同じような傾向かなと思いますけれど、次期衆院選に向けた環境整備、引き締めを党としてどう図っていくか、お考えをお聞かせください。
Answer
毎回、申し上げておりますが、世論調査の結果については、謙虚に受け止めなければならないと思っております。御社の調査で内閣支持率が3ポイント低下をしたと、一方で、外交・安全保障、少子化対策など、今、岸田政権が推進する大きな政策というか、基本的な政策については、一定の評価がなされていると、このように理解しております。こうした政策を着実に進めるとともに、コロナによって痛んだ日本経済、これを早期に回復をしなければいけない。こういった観点からも令和4年度予算の早期執行であったり、人への投資、成長分野への投資、政策面で加速することによって、日本経済の一日も早い回復や、本格的な再生と、しっかり進めて、国民の期待に応えて参りたいと考えています。
Question
フジテレビです。自公関係について伺います。週末FNNが行った世論調査で、自民党と公明党の連立関係について聞いたところ、「続けるべき」が30.1%、「解消すべき」が53.1%。さらに、自民党支持者の39.9パーセントが「解消すべき」と答えた一方、公明党支持者は、70パーセントが「続けるべき」と回答しました。過去にもこのような質問が出ていますし、週末の他社の調査でも同じような質問項目が挙がっていますけれども、この結果に関する幹事長の受け止めを伺います。
Answer
全体の調査結果もそうなのですが、今、具体的な中身の数字もご説明いただきましたが、野党支持者に限らず、わが党の支持者でもそういう声が一定数あると、こういった調査が続いているということについては注視しなければならないと考えておりますし、また今後も注視をしながら、様々な問題に丁寧に対応していきたいと考えています。
Question
フジテレビです。関連で伺います。公明党との選挙協力を巡っては、石井幹事長が月内にも合意文書を締結する方針だと既に表明されています。今後の自公の選挙協力について、次の衆議院選挙に向けた環境整備をどう進めていくお考えかお聞かせください。
Answer
先ほど申し上げたように、わが党の支部長の選任、これは減員区については全て終了、先週致しました。また増員区であったりとか、10増10減以外の選挙区でも空白区となっているところは、わずかというところで、まず、その支部長の選任を急ぎたいと思いますが、同時にここまで来ましたので、公明党との選挙協力に向けた協議というのも加速していきたいと思っております。月内ぐらいには一定の前進が見られればと思っております。
Question
TBSです。日本のウクライナ支援について伺います。日本政府は、インフラの復旧、学校の整備などを進めるために、ウクライナ側と継続的に連絡が取れる窓口を設置し、官民が連携した日本ならではのウクライナ支援策の具体化を加速することにしています。今、与党では、防衛装備移転三原則の改訂についても積極的に議論されていますけれども、今後の日本のウクライナ支援の在り方について、幹事長の考えをお伺いします。
Answer
ウクライナ支援については、ご案内のとおり、日本政府が既に1兆円の支援策、これを表明しておりますけれど、人道・食料支援、財政支援、日本ならではの支援だと思っておりまして、こういったことをしっかり進めることが重要だと考えております。また今回、インフラの復旧・復興などに関するわが国の知見を提供するために、ご指摘のように連絡窓口を設置することにいたしました。我が国も2011年の3.11東日本大震災の時には、多くの国々から支援を頂いてきたところでありまして、ウクライナの復興に向けて、日本の知見や経験、ノウハウ、これを活かして最大限のことをやっていきたいと思っております。
そして、「防衛装備移転三原則」についてでありますが、昨年末に策定をいたしました「国家安全保障戦略」で、「運用指針を始めとする制度の見直しについて検討する」と、このようにされておりまして、与党では4月に検討ワーキング・チームを設置したところであります。これまで8回にわたって議論がなされてきたと思っておりますが、今後、さらに議論を深めてもらうということを期待しております。
Question
産経新聞です。LGBTなどへの理解増進法について伺います。16日の参院本会議で成立しましたが、衆院、参院ともに本会議での採決時に自民党議員の退席者が出ました。幹事長はこの法律について「党議拘束はかかる」との認識を示されていましたが、退席は党議に背く行為、いわゆる造反に当たるとの認識でしょうか。また、当たるとすれば何らかの処分を検討しているかどうかお聞かせください。
Answer
党議拘束がかかると、そういう認識に変わりはありません。本会議の欠席につきましては、衆参の国対を中心に個々の事情等を今、把握をしてもらっているところでありまして、対処すべき事案であると、こういう報告がなされた場合には、執行部として適切に対応したいと思っております。
Question
毎日新聞です。国会議員の調査研究広報滞在費、旧文通費の見直しについて伺います。6月16日金曜日の会見で、公明党の石井幹事長は「使途の限定・公開、未使用分の返還といった改革を進めることが重要だ」と発言されました。委員長手当の廃止については、協議が進められてきましたが、旧文通費に関する協議についての現状の認識と、自民党として、今後、具体的にどういう日程感で進めていくのか、幹事長のお考えをお聞かせください。
Answer
国会改革については各党から様々な提案とか、議論がなされているところでありまして、与野党の間で、協議が進められていると、このように承知をいたしております。様々な分野と申し上げましたが、そこの中で、衆参の常任・特別委員長に支給されている1日6000円の手当ての廃止については既に与野党で合意をいたしました。これは大半の委員長はわが党が出している委員長でありますが、やはり改革は進めなければいけないと、こういったことから、わが党が自らこれをやっていこうということで呼びかけまして、合意に至ったものでありまして、明日の衆議院の本会議で歳費法の改正案、可決する運びとなったということであります。ご指摘の旧文通費の見直しについても、与野党間で、更に議論を進めてもらいたいと、こう考えております。
Question
中国新聞です。歳費法の改正について。選挙違反で当選無効となった議員に歳費を返還させる改正案について伺います。自民公明両党は昨年の通常国会で成立させる方針で一致していましたが、実現していない状況です。今国会も会期末が迫っていますが、与野党協議の進捗状況を教えてください。また、この法改正の重要性の認識と、いつまでの実現を目指すについてもお聞かせください。
Answer
調整状況は国対に聞いていただいた方が良いんじゃないかなと思います。この選挙違反等で当選が無効になったと、この国会議員の歳費を返還してもらうと、私は国民感覚して当然のことだなと、そんな風に思っておりまして、ぜひ進めてもらいたいと思っておりますけれど、細かい点で調整が残っているようでありますので、そういった調整を進めてほしい。細かい調整がどうなっているかについては国対に聞いてください。