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役員会後 茂木幹事長記者会見

2023年5月15日(月)17:54~18:12
於:党本部平河クラブ会見場

梶山幹事長代行

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【冒頭発言】

本日の役員会の概要を報告いたします。
岸田総裁からは、今週19日から、G7広島サミットが開幕する。まず、平和記念公園において、G7各国の首脳をお迎えし、慰霊碑への献花など平和の誓いを世界に発信するところから始める。その後、21日午後の議長国会見までの3日間、G7首脳、招待国8か国の首脳、7つの国際機関トップと、充実したセッションを重ねていきたい。ウクライナ侵略が起こり、国際秩序が大きく揺らいでいるこの時に、人類全体の平和の誓いの象徴の地である「広島」においてG7サミットを主催することは、歴史的な重みを持つ。力による一方的な現状変更の試みや、核兵器の威嚇、ましてやその使用は、あってはならないものとして断固として拒否し、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を守り抜くとのG7の強い意志を力強く世界に示したい。また、G7を超えた国際的パートナーとの関与の強化も明確に打ち出したい。加えて、国際社会が直面する諸課題の解決に向けた、我々の断固たる決意と具体策を強く発信したい。
一昨日、下見のため広島を訪問し、首脳会議会場をはじめ関係各所を視察した。サミットを安全かつ円滑に進行することは、開催国としての重大な責務であり、警備責任者に対し、現地で督励を行なった。
世界的に話題となっているAIについては、先週、党からの提言も踏まえ、若手有識者から話を聞くとともに、関係省庁を挙げて取り組むための「AI戦略会議」を発足させた。AIには、経済社会を根底から変えるポテンシャルとリスクがあるが、その両方に目配りしながら、様々な課題の検討作業を加速するとともに、国際ルールづくりに貢献していきたい。
「LGBT理解増進法案」については、先週、特命委員会で一任となったと報告を受けた。役員各位をはじめ、関係者のご努力に敬意を表したい。引き続きよろしくお願いする。
サミット後には、諸般の事情が許せば、日米豪印の首脳会合に出席するため、来週23日から豪州を訪問する。財確法の衆議院での採決が見込まれるなど、国会においても重要法案の審議が続いている。改めて役員各位のご協力をお願いしたい。
麻生副総裁からは、12~13日の日程で韓国に出張し、尹大統領とも会談した。日韓関係の改善・強化について、前向きに評価するということで意見が一致した。国務総理とも会談したが、「地域の安全と繁栄のためには日韓両国の絆が最優先。これだけは揺らぐことはない」との話だった。
私(茂木幹事長)からは、いよいよ今週金曜日、G7広島サミットが開幕する。先週土曜日には岸田総理が現地で会場を視察した。また、新潟で開かれた「G7財務大臣・中央銀行総裁会議」では共同声明を採択し、世界経済の先行きへの不確実性が高まる中、金融システムの強靭性を維持するために機動的で柔軟な対応をとる姿勢が示された。広島サミットへの関心は間違いなく高まっており、G7議長国として、国際社会の結束、国際秩序の維持・強化に向けた総理のリーダーシップに期待している。また、グローバル・サウスとの連携強化や核なき世界の実現に向け、力強いメッセージを日本から世界に発信し、歴史を刻むサミットとなるよう、警備も含め万全の態勢で臨んでいただきたい。
「LGBT理解増進法案」について、わが党では先月より、政務調査会の「内閣第一部会・性的マイノリティに関する特命委員会 合同会議」を5回にわたって開催し、精力的に検討を重ねてきた。先週金曜日に合同会議で一任を取り付けており、今後、速やかに党内手続き、与党手続きを進め、国会提出を目指していきたい。
大阪府連からの支援要請を受け、大阪における党勢拡大に向けた取組みを進めるため、先週11日、私を本部長とする「大阪自民党刷新本部」を立ち上げた。今後、私と森山選対委員長とで大阪を訪問し、支部長、友好団体をはじめ関係者の意見も聞き、必要な対策を検討していきたい。
髙木国対委員長からは、先週、財金委員長解任決議案を否決することができた。
「財確法」は、明日の財金委員会で可決し、18日(木)の本会議で参議院に送付したい。
窮屈な日程となり、参議院側にはご迷惑をお掛けするが、よろしくお願いする。
野上参議院国対委員長からは、本日は、本会議を10時に開会し、道路整備法案の趣旨説明・質疑を行なった。午後からは決算委員会を開会し、令和3年度決算について、6回目の省庁別審査を行なっている。
行政監視委員会は、13時から開き、「行政監視、行政評価及び行政に対する苦情」に関し、3時間の質疑を行なった。
未だ多くの重要法案が残されている現状下、参議院が主戦場となって参る。外交日程も立て込んでいる中、厳しい国会日程になることが想定される。法案成立に向けて、衆議院と連携を密にし、全力で臨んでまいるので、よろしくお願いしたい。
関口参議院会長からは、G7広島サミットでは、岸田総理に議長国としてのリーダーシップを発揮していただくよう期待している。国会日程については、より一層厳しくなっているが、会期末を見据え、衆議院と緊密に連携して、しっかり取り組んでまいる。
世耕参議院幹事長からは、残りの会期が1か月余りとなり、法案の日程が厳しくなってきている。本日は月曜日だが、10時から本会議を開かなければ残された法案を審議できないくらい、1日の猶予もない状況だ。緊張感を持って衆議院と緊密に連携して取り組んでいく。
森山選対委員長からは、特段発言がありませんでした。
本日は、萩生田政調会長は欠席で、新藤政調会長代行からは、今週の政調審議会は火曜日、木曜日の定例日、いずれも開催する。明日16日は、議員立法1件、これはLGBTの理解増進に関する法律案、それから政府への提言6件の審査、18日(木)は、政府への提言7件の審査を予定している。
現在、政調の各部会・調査会等では、「骨太の方針」等に向けた提言に関する議論がピークを迎えている。党の考えが政府の政策に反映されるよう、引き続き努力してまいりたい。
遠藤総務会長からは、総務会は、明日16日(火)11時より開催する。案件は、人事案件ならびに政務調査会からの議員立法2件の審査を予定している。
小渕組織運動本部長からは、国会議員別の党員数が確定したということで、ベスト10について氏名の公表がありました。上位30名には後日、トロフィーと副賞をお渡しする。各級選挙に勝利するためには、足腰を鍛錬することが必要不可欠。120万党員達成を目指し、引き続き党組織を強化していく。こういう発言がありました。今年の1位は青山繁晴さんでした。私は6位でした。

以上です。

質疑応答

Question
朝日新聞です。遊説中の岸田首相の近くに爆発物が投げ込まれる事件から、今日で1カ月となります。改めて、この事件についての受け止めをお伺いしたいのと、G7サミットを控える中で、警備が強化されているわけでありますけれども、警備が強化されればされるほど、政治活動は事実上制約を受けることになります。この辺のバランスの難しさはあろうと思いますが、警備と政治活動のバランスはどうあるべきか、ご所見を伺います。
Answer
選挙活動とは、民主主義の根幹でありまして、暴力等によって、それが妨げられることはあってはならない。そんな風に考えております。あの事件以来、確かに自分も警備体制、強化をしてもらっているなと、このことは実感をするところであります。候補者や応援弁士が、有権者に直接、政策や考え方を訴えかけ、また有権者の生の声であったりとか、反応、これを聞く街頭演説会であったりとか、各種の集会というのは、選挙運動であったり政治活動を進める上で、極めて重要だと考えております。党としても、警察による警戒・警備への協力をしっかりしていきたいと思っております。その上で、SNSの活用など新たな手段も活用して、有権者に幅広く政策を伝えていきたいと考えているところであります。
Question
朝日新聞です。関連して、いつになるか分かりませんけれど次期衆院選に向けて、何か対応等検討されていることがあればお聞かせください。
Answer
これは政務調査会の「治安・テロ対策調査会」によっても、検討というのは進んでいると、こん な風に思っておりますけれど、基本、先ほど申し上げたように、街頭演説会であったりとか、様々な集会、これは安全を確保しながら、開催をしていくべきだと、こんなふうに考えております。
Question
TBSです。LGBT理解増進法案についてお伺いします。冒頭にも、お話がありましたが、先週、自民党の合同会合でLGBT理解増進法案が一任取り付けとなりました。「差別は許されない」という文言は「不当な差別はあってはならない」に変わり、「性自認」という言葉は「性同一性」に差し替えられましたけれども、この法案に対する茂木幹事長の評価と、先ほどの役員会で幹事長から、今後速やかに党内手続きを進め、国会提出を目指していきたいとの発言がありましたが、自民党としてG7広島サミット前の国会提出を目指すお考えでしょうか。
Answer
今、「LGBT理解増進法案」は、党内手続きを進めている段階でありますけれど、内容とか、また表現ぶりについては安倍内閣以降の政府方針、これを踏襲しているものだと理解しております。 政調の方でも、かなり丁寧なプロセスを踏んで、一任というところまで行っているわけでありまして、明日、政審・総務会と、党内手続きを進めていきたいと思いますし、その上で、与党プロセスを終え、なるべく早く法案提出したいと、こんな風に考えておりまして、明日、党内プロセスが終わりましたら、与党プロセスを踏まえる必要がありますが、今週には法案提出できると、こういう状況も整ってくるのではないかと、こういう風に期待をしております。
Question
共同通信です。衆院小選挙区定数「10増10減」をめぐる公明党との候補者調整について伺います。公明党は定数が増えた都県で新たな候補擁立を目指しており、西田選対委員長は11日のテレビ番組で東京28区への擁立にも意欲を示しました。自民党としても東京28区の対応を検討されているかと思いますが、今後、公明党との調整をどのように進めるかお考えをお聞かせください。
Answer
まず、この10増10減については、これまでも申し上げておりますように、10減の対象となるのは全てわが党が議席を持っている、そういう選挙区でありまして、わが党内での調整というのをしっかり進めるということが、どうしても必要になってきます。こういったことから対象になります134の選挙区のうち、これまで114の選挙区について新たな支部長を決定したところでありまして、残る20の選挙区についても調整作業を加速していきたいと思っております。 その上で、公明党との調整ということもあるわけでありますけれども、党内であったり、また都連ともよく話して、丁寧にプロセスを進めていきたいと考えています。
Question
産経新聞です。立憲民主党の泉代表が次の衆議院選挙で150議席を獲得できなければ代表を辞任する考えを示しました。現有97議席から1.5倍となる高い目標設定となりますが、選挙で対峙する自民党の幹事長として泉代表の考えをどう受け止めているかお聞かせください。
Answer
事実関係として、衆議院の議席数、465、過半数は233だと、これが私の理解ですけれど、他党の代表の考えについてコメントするのは控えたいと思います。