2023年1月17日(火)10:36~10:54
於:党本部平河クラブ会見場
【冒頭発言】
岸田総裁からは、先週、G7メンバーである、フランス、イタリア、英国、カナダ及び米国を訪問した。G7広島サミットに向けた議長国としての考え方を、各国の首脳に説明し、今年1年を通じたG7の活動の在り方について、じっくりと話し合うことができた。
法の支配に基づく国際秩序を堅持していくことができるかどうか、また、国際社会の分断を食い止めることができるかどうか。さらには、核兵器なき世界の実現、世界経済、気候変動、エネルギー、食料、保健、開発等のグローバルな課題も山積している。特にウクライナ侵略という有事の下での議長国の役割は、これまでと大きく変わっている。議長国として、2023年一年間の、日本の責任は極めて重いと考えている。5月のサミット開催にとどまらず、頻繁にオンラインも含めた会議を主催し、国際社会の結束を維持し、対応をリードしていく重責を負うことになる。責任感をもって取り組んでいきたい。
米国訪問では、バイデン大統領から、手厚い歓迎を受けた。特に、わが国の安全保障政策の転換については、首脳会談で、大統領から、全面的に支持が表明された他、今回会った上下両院の民主・共和両党議員や、講演を行ったシンクタンク、米メディア等からも極めて高い評価を受けた。経済安全保障などの新たな分野も含め、日米同盟の抑止力・対処力を一層強化していく。
来週から、国会が始まる。防衛力の抜本的な強化、原子力を含むGXの実現、感染症危機管理庁の創設、マイナンバーの普及拡大、こども・子育て、社会保障など、山積する課題に対応するための予算や法律が目白押しである。政府・与党で創り上げてきた政策を国民の前で、野党とも正面から議論し、実行に移していく。
4月の統一地方選は、国民に最も身近なところで行われる選挙であり、万遺漏なきを期し、しっかり成果を出していきたい。また、衆議院補選も必勝を期したい。長丁場になるが、引き続き、御協力をお願いする。こういうご発言がございました。
麻生副総裁からは、総理には海外訪問、お疲れ様でした。海外の新聞を見ると、特に日英同盟以来の日英関係が確立されたことに極めて評価が高いと思う。国際情勢が平時から有事に移りつつある中、昨年末からのわが国の対応は決して間違っていなかったということを海外の評価が証明している。是非、自信を持ってこの国会に臨んでいただきたいということでした。
私からは、岸田総理には、7日間の外遊から帰国された。今年のG7議長国として日本がリーダーシップを発揮し、国際社会の結束を主導する上で、大変意義のある各国訪問、首脳会談になったと思う。
来週からはいよいよ国会が始まる。4月には統一地方選が行われるなど、日程もタイトになることが想定される。まずは、過去最大114.4兆円の「令和5年度予算」を早期に成立させるべく、緊張感をもって臨んでいきたいと思うので、皆さんのご協力をよろしくお願いしたい。
党運営の指針であるガバナンスコードに基づき、幹事長のもとに「ガバナンス委員会」を設置する。4名の外部有識者の方にもメンバーに加わっていただく。1月20日に初会合を開き、2月上旬までに提言を取りまとめる予定である。また、党改革実行本部の下に新たに委員会を立ち上げ、女性・若者活躍や党の活性化に向けた議論を進めていくことにしたと申し上げました。
髙木国対委員長からは、通常国会、23日(月)の召集が正式に決定した。召集日は、12時に院の構成の本会議、13時に開会式、14時に政府四演説の本会議を行う予定である。
代表質問は、25日(水)13時から、26日(木)14時からとなる。最初の日が3時間30分、26日が3時間40分の予定である。コロナ感染状況に鑑み、本会議は間引き出席を継続する。
特別委員会につき、科技特を廃止し、今ある地方創生特別委員会を改編して、こども家庭庁とデジタル庁も所管する「地域活性化・こども政策・デジタル特委」を設置することになった。ですから、全体的には特別委員会マイナス1ということになるわけです。
野上参議院国対委員長からは、いよいよ、第211回国会・常会が、来週23日(月)から召集される。
明日18日(水)12時の会派議員数の確定期限を受け、明後日19日(木)の14時に議運理事会を開き、召集に向けての協議を行う予定である。
次期常会は、例年に増して、非常にタイトな国会日程になることが想定される。衆参連携を密にして臨んでまいるのでよろしくお願いする。
関口参議院会長からは、通常国会の召集が決まり、幹事長室、国対を中心にしっかり準備をしていく。衆議院と緊密に連携してまいるのでよろしくお願いする。
世耕参議院幹事長からは、通常国会の召集が決まり、準備を加速していく。参議院としては、前臨時国会で積み残した決算審査を冒頭に行いたいと考えている。統一地方選挙やG7等の日程もあり、非常に難しい国会運営が想定され、政府、衆議院と緊密に連携していきたい。
また、先週13日に三木亨君が議員を辞職したことに伴い、田中昌史(たなか まさし)氏が繰り上げ当選することになった。選挙会等の手続きが行われ、明18日より議員の任期が開始となるということです。
森山選対委員長からは、今春の統一地方選で行われる福井県・島根県・大分県の各知事選挙について、それぞれの県連より推薦申請があった。福井県知事選挙は現職の杉本達治(すぎもと たつじ)知事、島根県知事選挙も現職の丸山達也(まるやま たつや)知事、大分県知事選挙については新人の佐藤樹一郎(さとう きいちろう)大分市長について現在、手続きを行っている。整い次第、推薦を決定し、発表したい。
また、1月5日に告示された山梨県知事選挙は、今週末22日(日)に、いよいよ投票日を迎える。わが党が推薦する長崎幸太郎(ながさき こうたろう)候補の必勝に向けて、役員各位の最後までの協力をお願いする。
萩生田政調会長からは、1月7日から14日に、タイ、インド、シンガポールを訪問し、各国要人との面会や現地企業視察を行った。今年は日ASEANの50周年という節目の年ということもあり、改めてこの50年間のアジアとの関係や日本の果たしてきた役割を見直すとともに、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、新しい価値を共有する同志国との連携を、党の立場から深めることができた。
政調では当面、法案審査が活動の中心となる。今週から各部会が議論を開始するので、部会審査が終わったものから順次、政審で審査を行い、了承した案件については、総務会にお諮りしたい。
遠藤総務会長が外遊中のため、江渡総務会長代行から発言がありました。来週から第211回通常国会が始まるが、総務会においても国会提出予定法案の審議を精力的に進めてまいりたい。次回の総務会は、案件が出て来次第、案内したいということでした。
役員会については以上で、その後の役員連絡会では、石田広報本部長から、直近の世論調査の結果について説明がありました。
また、有村中央政治大学院長から、第4期「まなびと塾」を中央政治大学院主催で、1月31日(火)から7月11日(火)までの日程で行う。今回の「まなびと塾」では、「学校では教えないけれど日本として大切なこと」をテーマとし、「まなびと塾」塾生以外の一般の方にも、当日のWeb会議への参加や、後日、YouTubeで学べる環境を整えている。こういう発言がありました。
役員会・役員連絡会の概要は以上ですが、私の日程の関係で一点、申し上げます。明日18日に大阪府に出張しまして、「大阪・関西万博」の会場である「夢洲(ゆめしま)」等を視察したいと思います。また関係者等との意見交換も予定しております。
役員会の概要等については以上です。
質疑応答
- 朝日新聞です。先ほどの総理の外遊の件なのですが、総理が訪米されて経済安全保障の優位性の確保であるとか、沖縄への海兵沿岸連隊の創設などを確認しました。幹事長ご自身として、今回の総理の訪米をどのように評価されていますか。あるいは、日本として、日米として取り組むべき課題があれば教えてください。
- 今回、総理はG7議長国ということもあり、5月の広島サミット、更に、この一年間のG7としての活動、こういったことについてメンバー国と意見交換をするということで5カ国を訪問したわけであります。それぞれにつきましては、例えば英国におきましては、RAAの署名であったり、各国でそれぞれ安全保障も含めた成果というのがあったと、こんな風に思っておりますし、広島サミットで議論する主要なテーマについても意見交換が行えたと思っております。特に米国につきましては日本の外交、安全保障政策の基軸でありまして、また昨年末に我が国として安保関連の3文書の取りまとめを行い、また厳しさを増す安全保障環境、これを睨んで防衛力を抜本的に強化していくと、こういう決定をした直後の訪米、そしてバイデン大統領との首脳会談ということで大変タイムリーな時宜を得たものになったと思っておりますし、そこの中でこの3文書、また日本の防衛政策については、バイデン大統領から評価、支持を受けたということでありまして、この安全保障政策、これは日米に限らず、この地域の問題、更にはウクライナ情勢で揺れる国際秩序をどう維持、強化していくということでも非常に意見の一致をみることが出来たと思っております。更には、経済安全保障を含め、より幅広い分野について日米で協力をしていくと、そういったことで一致が出来たということで、非常に意義深い首脳会談、そして訪米になったのではないかなと、こんな風に考えております。
- テレビ東京です。日銀総裁及び金融政策について伺います。今年4月に黒田総裁が任期満了を迎えますが、幹事長としては、新たな総裁にどのようなことを期待し、どういった人物がふさわしいとお考えでしょうか。また、黒田総裁のもとで行われてきた金融緩和について、新総裁の下でもこの金融緩和を継続すべきかどうか、幹事長のお考えをお聞かせください。
- ストレートにお答えをしますと、人事そのものに繋がってきますので、一般論としてお話をしたいと思いますけれど、金融政策、今、為替、金利等々含めて中々不安定な状況にある中で、先行きの見通しをどう持つか、しっかり持つということが不可欠だと思っております。また、金融のグローバル化に対応した各国金融当局、中央銀行との対話であったり、連携も重要であると思っておりまして、新しい総裁にも丁寧な政策説明と、マーケットとの対話、更には各国との適切な連携を期待したいと思っております。日銀の政策、昨年末にイールドカーブコントロールの見直しを発表しました。これは現状の大胆な金融緩和、これを変更するものではないという説明を黒田総裁、しているところでありますけれど、まずは今回、というか昨年からとっている措置の効果であったりとか金融市場への影響について注視をしていく必要があると、こんな風に思っております。