気候変動による海面上昇は、長大な海岸線を有するわが国の海洋権益に影響を及ぼす重要な課題です。この新たな課題に対し、国際社会の議論に積極的に関与し、引き続き海洋秩序の維持発展に貢献していくべきとの考えに立ち、委員会報告書をとりまとめました。勉強会の検討の結果、「国連海洋法条約」規定に基づいて決定された既存の領海基線は、仮に気候変動による海面上昇があったとしても沿岸国の裁量により固定することができるとの結論に至っています。このような立場を明確にし、太平洋島嶼国などの海洋国家と協力し、世界各国の理解を得るよう取り組むことを政府に求めています。本報告書は5月17日に岸田総理大臣に申し入れています。
海面上昇と国連海洋法条約に関する報告書
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