2024年8月20日(火)10:25~10:36
於:党本部平河クラブ会見場
茂木敏充 幹事長
【冒頭発言】
本日の役員会・役員連絡会の概要を報告いたします。
岸田総裁からは、14日の記者会見において、「来る総裁選では国民の前に自民党が変わる姿をしっかり示すことが必要である。そのために最も分かりやすい最初の一歩は、私が身を引くこと。総裁選には出馬しない」と申し上げた。政治資金パーティーをめぐる政治とカネの問題については、当初より、組織の長の責任の取り方について思いを巡らしてきた。まずは、役員各位のご尽力によって、党改革、事案の調査、関係者の処分、そして政治資金規正法の改正などに取り組んできた。その上で、国会終了後に、各般の先送りできない課題についても可能な限りの進展を図り、外交日程に一区切りがついたこのタイミングで自らの立場を明らかにした。
今回の総裁選挙のプロセス自体が、「新生自民党」を国民に示すものとなる。真剣勝負の議論を国民の皆さんの前で展開してもらいたい。そして、新総裁が選ばれたのちは、主流派も反主流派もなく、一致団結し、真のドリームチームを作って、日本が直面する難局に当たるとともに、来るべき国政選挙に臨んでいただきたい。何よりも大切なことは、国民の共感を得られる政治を実現すること。私も一兵卒として新生自民党のために汗をかかせていただく。これまで、役員各位には、ひとかたならぬご助力をいただき、誠心誠意のご協力をいただいた。改めて感謝を申し上げる。
なお、災害対応、そして内政・外政の課題を少しでも進めるべく、総理大臣の職責にある間は、引き続き緊張感を持って取り組んでいく。
麻生副総裁からは、岸田総理には、間違いなくこの3年間で、安倍政権が達成できなかった、防衛費の問題や原子力政策など、内政・外交の全般にわたり成果を挙げていただいた。政策で結果を示していただき、我々としても支えてきた甲斐があった。これまでの努力に感謝を申し上げたい。心から感謝とお疲れ様と申し上げたい。
私(茂木幹事長)からは、今、直接総裁からお話がありましたが、先週水曜日、岸田総裁が、来月の自民党総裁選に出馬しない意向を表明されました。岸田政権は、3年間にわたって、大幅な賃上げの実現や、防衛力の抜本的強化、GXへの投資拡大とエネルギー政策の転換、少子化対策の大幅な拡充など、大きな政策決定を行い、実行に移してきた。また、外交面でも、G7広島サミットの開催はじめ積極的首脳外交を展開し、国際社会での日本の存在感を高めてきた。わが国が内外の困難な課題に直面する中、内政、外交両面で確かな実績を重ねてきたと思う。岸田総裁の不出馬表明は極めて残念でありますが、大変重い決断であり、総裁ご自身の判断を重く受け止めたいと思う。心からお疲れ様、そして感謝申し上げたい。
来月の総裁選では、活発な議論が展開されることを期待している。そして、新たなリーダーの下で、わが国が直面する内外の諸課題解決に一致結束して臨むことが大切だと思っている。
8月に入って、東北などで記録的な大雨が続いている。これから本格的な台風シーズンを迎えるに当たって、政府には、国民の安心・安全の確保に向けて、自治体とも連携をして、対応に万全を期してもらいたい。
国対報告があってから、関口参議院会長、松山参議院幹事長から、8月15日に広瀬めぐみ元議員が辞職したことによって、10月に補欠選挙が行われる全力で取り組みたいというお話がありました。
小渕選対委員長からは、沖縄県の宜野湾市について、松川市長の急逝に伴い、9月1日(日)告示、8日(日)投票の日程で市長選挙が行われる。沖縄県連は、佐喜淳 眞(さきま・あつし)元宜野湾市長の推薦を決定している。役員各位におかれても、ご支援、ご協力をお願い申し上げる。
渡海政調会長の報告の後、森山総務会長から、総務会について、本日11時より開催する。案件は、総裁選挙管理委員会から、総裁選挙の施行期日等に関する提案をいただき、審議する予定である。
役員連絡会におきまして、逢沢総裁選挙管理委員長の方から発言がありました。先ほど行われた第2回総裁選挙管理委員会の報告でありまして、総裁選挙の施行期日について、今回は、地方にも広く候補者の政策やビジョンを伝える努力を行う必要があるといった意見などを考慮し、総裁選挙の告示日と候補者届出締切日は、9月12日(木)とし、議員投票の投票日を9月27日(金)と設定したい。これに伴い、選挙運動期間は、現行のルールを導入した平成7年以降最長となる15日間を設けたい。
また、今回の総裁選挙における「党員投票の選挙人資格に関する特例」として、本来、党員投票の資格は、「日本国籍を有する20歳以上の者で、前2年(令和5年・令和4年の2年間)の党費・会費を納入した党員、自由国民会議会員、国民政治協会会員」と定められているが、本日の総裁選挙管理委員会において、地方から要望のある「党員の声を、より反映した総裁選挙にして欲しい」との意見を考慮し、過去5回の総裁選挙と同様、今回も、「20歳未満の党員を含む、昨年(令和5年)の新規入党者にも選挙人資格を付与すべき」との結論に達した。
以上の2点について、本日の総務会に諮り、正式な決定としたい。
役員会、役員連絡会の概要は以上です。
質疑応答
- NHKです。今、逢沢委員長よりご報告のあった選挙期間、前回が12日間で今回が15日と過去最長ということですけれども、その長さについての受け止め、最長ということの意義についてどのようにお考えでしょうか。
- 今回の選挙におきましては、自民党に多くの様々な政策分野に精通した人材がいます。多くの人材が自らの政策やビジョン、これを掲げて議論を展開する。総裁選での議論を展開するといったことが望ましいと考えておりまして、期間をこれまで最長の15日間とした。おそらく地方遊説、場合によっては地方での討論も含めて、討論の機会も増えていくのではないかなと思っております。こういった自民党内における総裁選の討論というのが党員であったりとか党友、さらには国民の皆さんに、しっかりとお届をさせていただく。こういったことから出来る限り長い期間を取ったということは望ましいことだと、このように考えております。
- 共同通信です。総裁選に関連してお聞きします。一部候補は既に出馬を表明しておりまして総裁選の論戦も本格化していくこと思われます。先ほど、ご言及もありましたけれども、長い期間となりますが、どのような論戦を期待するかお聞きします。
- 候補者がある程度出揃った段階から、そういった議論も始まるのだと思っておりますけれども、先ほども申し上げたように、それぞれの候補者が自らの政策をしっかり掲げ、そして、その上でそれについてじっくりと討論が行われ、それを踏まえて党員の皆さんが自らの一票を投じ、そして新たな総裁が決まる。総裁が決まったら、その新しいリーダーのもとで自民党が一致結束して今後の政権運営にあたっていく、このことが望ましいと、そう考えております。
- 日本テレビです。茂木幹事長と同じ派閥の加藤勝信元官房長官も総裁選への出馬の意欲を示しておりますが、それについての受け止めをお願いします。
- 個々の議員の動向については、コメントすることは控えたいと思います。ただ、同じ派閥という言い方は正しくないと思います。