月刊誌「りぶる」特集 4月号より
月刊誌「りぶる」特集 4月号より
日本Well-being計画推進特命委員会と広報本部の役員が、アイスランド大使館を表敬訪問。
Well-being※1や女性活躍について意見交換を行いました。
アイスランド大使館を訪れたのは、土屋品子広報本部長代理、日本Well-being計画推進特命委員会の上野通子委員長、伊藤信太郎委員長代理、江島潔副委員長。4人は、アイスランド大使館のステファン・ホイクル・ヨハネソン駐日アイスランド大使(以下、大使)、ハルドル・エリス・オラフソン商務官と意見交換を行いました。
冒頭、ヨハネソン大使が「土屋広報本部長代理は“日本アイスランド友好議員連盟”の会長として、江島副委員長は商業捕鯨においてアイスランドと同じ立場を取る“捕鯨議員連盟”の副幹事長として、これまでさまざまな交流を重ねてきました。本日は上野委員長、伊藤委員長代理とともに、アイスランド政府が注力しているWell-being政策について意見交換ができるのを大変楽しみにしています」とあいさつし、アイスランドが取り組むWell-being政策について説明しました。
アイスランドは、国連の「世界幸福度ランキング」が3位です。また、2018年にはスコットランド、ニュージーランドらとともに「Well-being Economy Governments(WEGo)」に加盟するなど、Well-beingに関する多国間のネットワークづくりにも積極的に関わっています。
ヨハネソン大使は「これまでは、どの国もGDP(国内総生産)を指標として、必死に経済成長を図ってきました。しかし、その成長は現代社会が抱える課題の解決につながっているのでしょうか」と述べ、格差問題や気候変動などに対応した“幸福度の指標”の必要性を強調。「人間の暮らしと地球環境を豊かにし、より良き社会を構築するためには、人々の価値観を変えていくことが何よりも大切です」と呼び掛けました。
アイスランドは2008年のリーマン・ショックを発端に、国際通貨基金や北欧諸国などからの融資が必要になるほど、経済的に深刻なダメージを受けました。その危機を脱した2011年、当時の政権がWell-beingに着目し、Well-being政策を次々に立案。そして、国民に対して幸福度に関する世論調査を実施しました。
オラフソン商務官は「国民がWell-beingのために一番必要だと思ったのは“健康”で、次に“友人や家族との関係”、3番目は“良い住宅環境”でした。この世論調査を踏まえ、アイスランド政府は2019年にWell-being の到達度合いを測る39の指標を決め、翌年にはこれらを達成するための六つの優先項目を設定しました」と説明しました。
39指標の内訳は、心の健康や生涯学習、ワークライフバランス等の「社会的指標」が17項目、労働や住宅、収入等の「経済的指標」が15項目。残りの7項目は、大気や再生可能エネルギー等の「環境的指標」になっています。一つ一つの項目は、全てがSDGs(持続可能な開発目標)に掲げられた達成目標と関連していて、環境保全先進国として知られるアイスランドならではの指標となっています。
ヨハネソン大使は「これらの指標をベースに、アイスランドのWell-being政策が立案されています。Well-beingに関する全ての政策は首相が陣頭指揮を執り、それを着実に実現していくことで国民が幸せを実感しながら成長していける社会を目指しています」と語りました。
インタビューの続きはりぶる本誌でご覧ください
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