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日本遺産 歴史を紡ぐ
関門"ノスタルジック"海峡

山口県下関市、福岡県北九州市
平成29年度日本遺産認定

空から見た関門地域/古代から海陸の結節点だった関門海峡は明治期以降、対外貿易の玄関口としての役割を担った

関門海峡は古代から海陸の交通の要でしたが、幕末の下関戦争を契機に日本は開国へのかじを切ります。海峡の両端には洋式灯台が設置され、沿岸部には近代的な建築物が次々に建設されました。その後、同海峡を多くの外国船が行き交う中、日本が近代国家建設に向けてまい進した時代のレトロな建造物群が今も残されています。フェリーや海底トンネル等を利用して両岸を回遊すれば、まるで時が停止したかのような、ノスタルジックな街並みに出会うことができるでしょう。

レトロな近代建築が立ち並ぶ街並み

旧下関英国領事館/明治39年に建設されたれんが造りの建物で、国の重要文化財に指定されている

関門海峡を含む地域を空から眺めると、本州と九州が互いに手を伸ばして今にも陸続きになりそうな地勢が目に入ります。そこでは海峡を挟む両岸から海にせり出すように山々が対峙し、大型のタンカーや旅客船が途切れることなく往来する海峡の景観と、レトロな近代建築が立ち並ぶ街並みを望むことができます。
この地域は古代から主な街道で各地と結び付き、さまざまな人々や物資の交流が行われてきました。とりわけ、瀬戸内海と日本海の結節点である関門海峡は陸路と海路の十字路となり、幕末には日本との通商や外交を迫る西洋諸国の「黒船」が往来するようになります。

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