演説を終え、手を振って集まった聴衆に応える9人の総裁候補
総裁候補9人による所見発表演説会が9月20日、松江市で行われました。総裁選挙管理委員会が主催し、各候補が勢揃いして行う演説会はこの日が最後で、各候補は改めて自らの政治信条や、総裁選にかける決意と情熱を力強く訴えました。演説順に紹介します。
河野太郎候補はこれまで行政手続きの押印廃止や、マイナンバーカードの普及を進めてきた改革の実績を強調し、「批判を受け、傷つきながらも改革やり遂げてきた。今必要な改革を総理総裁としてやり遂げていきたい」と揺るがぬ改革姿勢をアピールしました。
石破茂候補は「この総裁選を最後の戦いと位置付け、全身全霊で挑んでいる」とした上で、地方の人口減少に強い危機感を示し、「国を変え、歴史を変えるのはいつの時代も地方であり、庶民大衆だ。地方には大きな可能性がある」と、支持を呼び掛けました。
茂木敏充候補は「増税ゼロ」での政策推進を訴え、「国民に負担増の不安があったら前向きな行動ができない。何かあったらすぐに増税するのならば、政治家は要らない。財務省に任せておけばいい。政治の役割は国民の立場に立って政策を進めることだ」と主張しました。
高市早苗候補は「私たちが生きている今は誰かが命を懸けて守ろうとする未来だ。その未来を私たちは生きている。そのことに感謝しながら、次の世代に日本列島を強く、豊かにして引き渡す使命がある」と、経済成長を追い求め、豊かな日本を明日につなげてく覚悟を示しました。
小林鷹之候補は「私は当選4回。今回の立候補は『まだ早い』と言う人もいるが、今の自民党にそんな余裕はない。私はビジョンと覚悟と、責任を持ち、国益を一身に背負い他国のリーダーと対峙していく」と、自民党を本気で変え、世界をリードする日本に変えていく思いを語りました。
林芳正候補は地方の人口減少を克服するために、第一次産業の振興や交流人口を増やしていく具体策を述べた上で、参院の合区解消にも言及。「地域の声を国政に届けて、人にやさしい政治をやっていかなければならない」と決意を表明しました。
小泉進次郎候補は子供たちの未来のため「政策の速度と強度を上げて、圧倒的なスピードで自民党を変えて、今の政治を変えなければ次世代に間に合わない」とし、選択的夫婦別姓の導入等、「将来の選択肢を増やしてく改革をやりたい」とあらゆる政策に決着をつける姿勢を鮮明にしました。
上川陽子候補は団塊ジュニア世代が65歳の高齢期を迎える2040年に向けて「この危機という難問から逃げない。日本初の女性総理として新しい景色をつくり、少子化の流れを止める。丁寧に声なき声に耳を傾け、形にしてく」と力強く決意を示しました。
加藤勝信候補は「国民の所得倍増」というスローガンを掲げたことを強調し、「将来に展望がなければ若い人が海外で働こうとなる。空洞化する日本をつくるわけにはいかない。所得を増やす責任を果たすときであり、所得倍増を命がけで実現する」と訴えました。