演説を終え中谷元総裁選挙管理委員長代理(中央左)を中心に手を振って聴衆の声援に応える各総裁候補
9人の総裁候補による所見発表演説会が9月18日、大阪市で行われ、各候補は大阪・関西から取り組むわが国の成長戦略について演説しました。候補者の演説順に紹介します。
上川陽子候補はわが国の海洋国家としてのポテンシャルを生かした政策を提唱。関西圏にある港湾の機能強化とサーキュラーエコノミーの取り組みを掛け合わせて新しいビジョンを構築することを訴えました。
加藤勝信候補は2025大阪・関西万博を皮切りに「新しい波が起ころうとしている」と指摘。中ノ島クロス(大阪府)が推進する「未来医療」の実現に向けた取り組みを後押ししていく方針を述べました。
河野太郎候補は、完全自動運転等の実用化を阻む規制を念頭に「時代に合わない規制を一つ一つ改革していく」必要性を強調。民間企業が最大限の活力を発揮できる国づくりを実現する決意を強調しました。
石破茂候補は、計画通りの予算と工期に収まった1970年の大阪万博を回顧。「もう一度きちんとした日本を取り戻すことが自民党の使命」と述べ、大阪・関西から新しい日本を共につくることを呼び掛けました。
茂木敏充候補は、増税ゼロの政策推進を通じた消費の拡大による経済成長への展望について力説。外国為替資金特別会計の見直し等を挙げ、政治主導で新たな財源を作り「必ず実現する」と訴えました。
高市早苗候補は、わが国の食料自給率やエネルギー自給率が諸外国と比べて低いことに危機感を示し、これらの課題解決に資する先端技術を支援する「危機管理投資」と「成長投資」の意義を熱く語りました。
小林鷹之候補は、関西がこれまでけん引してきた最先端コンピュータの開発や最先端医療の推進等を国家戦略に位置付け、「大阪・関西から世界を取りにいく。そういう日本をつくりたい」と強調しました。
林芳正候補は「コンテンツが日本の基幹産業になっている」との認識を示し、「クリエイターが豊かになっていく仕組みをつくる」と述べ「やりたいことを仕事にできる社会」をつくる決意を訴えました。
小泉進次郎候補は、欧州でシェアが拡大しているダイキンのエアコンを「大阪から生み出す新しい産業」の一つとして挙げた上で、成長分野へ人材が流れていく新しい働き方をつくっていく決意を述べました。