丹後ちりめん
普段の生活のなかで着物を着る機会が少なくなったが、七五三、成人式や披露宴等では出番が多く、外国人観光客にも大人気となっている。そんな日本の和装文化を支えてきた着物の白生地の約7割は、京都府北部に位置する丹後地域から生産され、「丹後ちりめん」と呼ばれている▼最大の特徴は、生地表面に「シボ」と呼ばれる凸凹があることだ。シボがあることでシワになりにくく、染めた際に凸凹の乱反射によって美しく深みある色豊かな風合いを醸し出すことができる。近年では着物だけでなく小物やインテリア雑貨等の分野やポリエステル、シルク、和紙等の素材と組み合わせる等、現代の生活に合った新しいテキスタイル(生地)へと変化を遂げている▼丹後地域の主要な産業であり、誇りでもある丹後ちりめんを、ぜひとも手に取っていただき、日本が世界に誇る伝統技術と繊細なモノづくりの最高峰を味わっていただきたい。