救急車の出動件数・搬送人員数は増加傾向にあり(令和4年でそれぞれ約720万件・約620万人)、この内、半数が入院を必要としない軽症との現実があります。このような状況から、消防庁は救急車を適時・適切に利用するため、救急安心センター事業(♯7119)および全国版救急受診アプリ「Q助」の普及啓発を行っています。
出動件数・搬送人員数ともに過去最多を更新
救急車の出動件数・搬送人員数は、平成21年からコロナ禍の一時期を除き増加傾向が続いています(グラフ参照)。
この内、令和4年では、全体の47.3パーセントにあたる約294万人が外来診療だけで済んだケースでした。このような軽症者の救急車利用により救急医療はひっ迫の度合いを進めています。こうした中、病院によっては救急搬送された患者に対して、軽症かつ医師が緊急でないと判断した場合は、保険外診療費である選定療養費を求めることで、救急車の利用が抑制された事例も出てきています。
しかし、実際にけがや病気になった際、自身の状況が軽症なのかどうか判断することは困難な場合もあります。そこで消防庁が進めているのが、救急安心センター事業(♯7119)および「Q助」です。
全国30地域で実施
救急安心センター事業(♯7119)は、・・・