党社会保障制度調査会年金委員会(委員長・宮沢洋一参院議員)は、7月18日、会議を開催し、政府より令和6年財政検証の結果等について説明を聴取しました。同委員会では、来年の通常国会への関連法の提出に向けて、引き続き精力的に議論を行っていくことを確認しました。
改正法の取りまとめに向けた活発な議論を呼び掛ける宮沢洋一委員長
今回、政府が説明した財政検証は、5年ごとに、人口や経済の動向を踏まえ、財政見直しや給付水準の自動調整(マクロ経済スライド)の開始・終了年度の見直しの作成を行い、年金財政の健全性を検証するものです。この財政検証によって、次の財政検証までに所得代替率(下記参照)が50パーセントを下回ると見込まれる場合には、所要の措置を講ずることになっています。
今回、令和6年の財政検証では、不確実性の高い将来予測を行うため、人口・労働力・経済成長のそれぞれに関して、幅広い複数のケースを前提に試算を行いました。その結果、今年度の所得代替率61.2パーセントに対して、1人当たり成長率をゼロと見込んだケースを除き、所得代替率50パーセント以上を確保できる見込みとなりました。
今回の財政検証では、新たに65歳になった時点での世代や性別ごとに平均の年金額の見通しも示され、これによると物価に対する実質賃金上昇率が1.5パーセントの場合、平均年金額は物価の伸びを上回って上昇し、低年金も減少していくとの見通しが示されました。財政検証と併せて、・・・