今年度から環境省は、民間等の自主的な取り組みによって生物多様性が保全されている場所を、「自然共生サイト」と認定する仕組みを開始し、本年は122カ所を認定しました。わが党は今年6月に岸田文雄総理への提言で、この認定を令和8年度までに500以上認定するよう求める等、民間の自主的な生物多様性保全の取り組みを全力で支援していきます。
岸田文雄総理(中央右)へ提言を申し入れる党環境・温暖化対策調査会の井上信治会長(中央左)ら同会役員(今年6月2日)
健全な生態系の保全
今年3月、令和12年までに生物多様性の損失を止めて反転させる「ネイチャーポジティブ」の実現を掲げた新しい生物多様性国家戦略を世界に先駆けて策定しました。この実現に向けて、令和12年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全しようしています。この目標達成に向けた取り組みの一つとして、今年度から自然共生サイトの認定を開始しました。
今回認定が決定した35都道府県・122カ所の面積の合計は約7.7万ヘクタールに達し、これは約6.2万ヘクタールの東京23区を超える広大な面積となります。
今後、今回認定された122カ所の内、国立公園といった保護地域との重複を除いた区域を、OECM(保護地域以外で生物多様性保全に資する区域)として国際的なOECMのデータベースに登録することが予定されています。
今回の認定では、企業、団体・個人、自治体等から幅広く申請が寄せられ、環境保全に対する潜在的な意識の高まりを反映したものとなっています。認定された自然共生サイトも、企業等が有する山林等から、都市部のビル群の中に設けられた、木々の中を小川が流れるビオトープのような環境まで、幅広い生態系が自然共生サイトとして認定されています。
自然共生サイトの例(つくば生きもの緑地 in 国立環境研究所)
※画像提供:国立環境研究所
ネイチャーポジティブ実現に向けて
今回認定された自然共生サイトについて、今年6月に・・・