党新型コロナウイルス等感染症対策本部(本部長・山際大志郎衆院議員)の訪日外国人観光客コロナ対策PT(座長・鶴保庸介参院議員)は、2月6日、政府が新型コロナウイルス感染症の分類を5月8日から5類に変更することを決定してから初めてとなる会議を開催した。
会議では、政府より現状の水際対策と今後5類変更となった場合の対応について説明があった。それによると、5類感染症に位置付けられることにより、検疫法上の検疫感染症からも外れ、5月8日以後は検疫法に基づく強制力を持った対応は出来なくなるが、コロナウイルスの変異等で状況が大きく変わった場合には検疫法34条に基づき政令で準用感染症と指定することで対応していくとの方針を示した。
合わせて出席した神奈川県ならびに日本医師会からは、今後の水際対策についての要望が寄せられた。
神奈川県からは、ダイヤモンドプリンセス号の対応に当たった経験から、(1)国際クルーズ船での乗員・乗客名簿の提出義務化等の入国前把握の徹底、(2)クルーズ船等の対応に当たる検疫所体制の強化、(3)平時のシステムと連携した入国者フォローアップシステムの整備、等が重要であると指摘がなされた。
日本医師会からは、ウィズコロナに向け、徐々に訪日外国人が回復基調を示している状況で、訪日外国人による医療費未払いが増えることによって、地域医療の持続や医業経営の安定へ影響が生じるため、訪日外国人に民間医療保険へ加入を促すよう要望がなされた。
意見交換では、そもそも今回の新型コロナウイルスのような伝播の強いウイルスに対しては、従来の検疫制度自体が意味をなさないのではないかという指摘や、訪日外国人への民間医療保険加入の義務化を進めるべきといった意見が出された。