冒頭あいさつで銃撃事件を振り返りつつ、警護警備体制の強化へ決意を述べる萩生田光一政務調査会長
安倍晋三元総理銃撃事件を巡って警察庁が8月25日に当時の警護体制の検証結果と見直しに関する報告書を取りまとめたのを受け、党治安・テロ対策調査会(会長・岩屋毅衆院議員)は同30日、会議を開き、同庁から報告書について聴取した上で、出席議員が意見交換を行いました。
警護計画の事前審査導入へ
警護対象者と警察が協力を
冒頭あいさつで萩生田光一政務調査会長は9月27日の国葬儀や来年5月のG7広島サミットに向けて「二度と失敗は許されず、まさに国家の威信をかけて万全の体制で警護警備に臨むことが求められている」と強調しました。
報告書は重大な結果に至った最大の問題として、安倍元総理の後方への警戒が不十分で被疑者の接近を許したことを明記。見直しの柱には警護の基本的事項を定めた「警護要則」の抜本的な見直しや体制の増強が掲げられています。
今後、都道府県警が作成する警護対象者の警護計画を事前審査するなど、警察庁の関与が強化されます。出席議員からは警護計画の作成と審査に一定の時間を要することを踏まえ「警護対象者の遊説日程を関係者と警察で速やかに共有するべき」との指摘が出ました。